• テキストサイズ

【HQ】初恋に溺れて息ができない【影山飛雄】

第19章 能ある烏は翼を隠す


月島 side

「先輩たち、鈴木さんの応援しないんですか!?」

「や…、今のってさ…もしかして」


「あいつ、煽ってアウトを誘導したッスよね?」

「え?」

「それだけじゃねえよ龍…今鈴木、レシーブの位置をエンドギリギリに取ってたぜ」


「…煽って自分を狙わせて、更にアウトを誘う作戦」


「大地さん…マジすか?」

「いや、言っといてなんだが俺にもわからない…」


「でもその仮説が正しければ鈴木は完全に経験者、ですよね 」




「…経験者?あれ、俺鈴木さんのことでなんか忘れてるような…」






3組 9-8 4組


相手のマッチポイントであることには変わりない。




案野さんのサーブを向こうのリベロが返した。


「ん?レシーブっていうより…トス」



それに合わせるようなジャンプからの強打。



『……ッ!』



鈴木の動きは、まるで西谷さんのようにしなやかなモーションだった。完全に威力を殺したレシーブを今度は山野さんがアンダーで高く上げる。



「おおすげえ!」

「高っ」






「鈴木さーん!!」

『うん、最高っ!』




山野さんにそう返事をした鈴木は、いつの間にか下がっていて高く上がったボールをじっと見ていた。そして、タイミングを図るように飛び出した。



「「「!?」」」



/ 642ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp