第17章 IH予選 2日目
その後、私たちはミーティングをして、体育館に戻り青城の準々決勝を観た。
勝ったのは、青城だった。
青城は明日、白鳥沢学園と対戦する。
試合は終わっているというのに、青城がその場で簡単なミーティングを終えるまで私たちは動き出すことが出来ずにいた。
「…行こうか」
澤村先輩の声に私たちはようやく立ち上がる。
私たちが1階へ降りて、出口まで向かっていると後ろの方から突然名前を呼ばれた。
「まって、鈴木!」
『……え?』
振り返るとそこには、ついさっきまで試合に出ていたはずの国見くんがユニフォーム姿のまま駆けてきていた。