第17章 IH予選 2日目
「おーす、鈴木!」
「ん?…お前どした?泣きそうな顔して」
『わ、わたし…マネージャー失格でしょうか…』
「なんで!?」
『私…みんなの緊張を解せる自信がなくて…そこから逃げて、すぐにここにきてしまったんです…まだまだ時間はあって…私に出来たことも、たくさんあったはずなのに…!』
すると2人は顔を見合わせて、吹き出した。
「「ハハハハッ!」」
『…えっ?』
「あー…いや、わりぃ!真面目っつーか、健気っつーか…ホントお前かわいーなあ!」
「はは…ほんとほんと!」
『か、かわ!?』
「はぁ〜…マジでもう、あいつら幸せ者だよ」
「こんな献身的なマネージャー見たことねえわ」
『………』
「大丈夫大丈夫、お前はよくやってるよ!」
「それに、ここから見守ってるのもマネージャーの立派な仕事だぜ?」
「あとまぁ、強いて言うなら…」
キャー!及川さんかっこいいーっ!!
嶋田さんは私の肩にポンと手を置いた。
「アレに一発対抗してみるってのは、どう?」