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【HQ】初恋に溺れて息ができない【影山飛雄】
第16章 IH予選 初日
並んで歩く私たち。
朝日が街を少しずつ明るく照らす。
いつもは何かしら話しながら歩くのに、今日はどちらも口を開くことはなかった。中学の時のように、ある一定の場所を迎えると飛雄は歩幅を広く戻す。
少しずつ開いていく距離。
私はその背中に、この朝日に祈った。
どうか、
どうか、
飛雄がコートの中でひとりぼっちになりませんように。
“あの日”を繰り返すことがありませんように。
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