第13章 青天の霹靂とはまさに
菅原 side
「朝からうっめー!!」
「鈴木、これなに!?」
『それは大根そぼろ餡です、まだ朝晩の気温差があるのでビタミンCで免疫機能のアップと葉っぱも刻んで入れてるのでカルシウムや鉄分なども取れますよ!』
「やべえ、俺この合宿で超健康になるかも」
「俺もだ!なんか調子いい」
「さすがに効果感じるの早いでしょ…」
「うるせえ月島!お前はもっと食え!」
「朝からご飯何杯もいけるほうがおかしいですって」
『あ、もし朝あまり食べられなかったらコレとコレだけ食べてくれたら大丈夫だよ!その2つは食べたらすぐにエネルギーに変わるから』
「ありがとう、でもご飯1杯なら全部食べられそうだから」
『そう?無理しないでね』
「お前本当にすげえな…先生、これ本当はカネ払わなきゃいけねえやつじゃねえの?」
「…そうでしょうね、僕もそう思います」
『コーチも先生もやめてください!それはこちらのセリフです…こんなにたくさんの食材を好きに使って良いだなんて、これ以上のご褒美ないですよ』
「ハハハッ、頼もしーな!」
「私も鈴木さんにお料理教室のお金払わないと」
『清水先輩までそんなこと言って!』
影山も鈴木もいつも通り言葉を交わさないし、目すら合わせてる気配がない。昨日、手繋いで寝てたのにな。
「どうした、スガ」
「へっ!?」
「体調悪いのか?」
「…ううん、大丈夫大丈夫!今日も超うめーっ!」
「将来の嫁カッコ仮の朝飯だもんな」
「っ!…ちょ、ちょっと大地!お前こういうとこでそういうの良くないぞ、やめろ!?」
「はは!何言ってんだよ、昨日こういうところでプロポーズしたのはどこのどいつだっけ?」
「だな」
「う、うるせ…っ!」
ふと影山を見ると、さも興味なさげに味噌汁を口にしている。お前、鈴木がプロポーズされてたってのにえらい余裕だな…!菅原は眼中にありませんってかぁ!?
『あ、影山くんご飯のおかわりいる?』
「ん、もらう」
「ぶフッ!」
「おいスガどうしたんだ、大丈夫か!」
「ス、スガが味噌汁で死ぬ!」
俺は思っていたよりも大きな秘密を抱えてしまったらしい。