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【HQ】初恋に溺れて息ができない【影山飛雄】

第13章 青天の霹靂とはまさに


菅原 side


「…………っ、」



スポーツウェアに身を包んだ影山は、静かに部屋を出ていった。




まだ誰も起きない、夜も更けて間もないこんな朝っぱら。




早朝ランニング




スポ根漫画とかでよく見るアレをやってる人って本当に実在するんだな、なんて妙に感心してしまう。




…ほんとすげえヤツ。






影山の部活に対する姿勢は至って真面目。
誰よりも練習するし、誰よりも真摯。
実力だってきっと誰よりも持っている。
もちろん、俺なんかよりもずっと。


鈴木も同じだと思う。
清水が指示するよりも先に仕事を見つけて、俺たちのために一生懸命に動いてくれている。
昨日だって俺たちの身体作りのために1人であんな大人数の食事を作ってくれた。


2人が部内の風紀を乱しているわけではない。
それどころかむしろ、部を引っ張っている側だ。


「………」


2人が関係を隠している理由は知らない。
でも、きっとなにか理由があるはずだ。


夜中のは褒められたことではないけれど、それは部屋を覗いた俺も同罪。



……見てない、俺は何も見てない。



俺はこの出来事を墓場まで持っていくと決意した。




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