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【HQ】初恋に溺れて息ができない【影山飛雄】

第13章 青天の霹靂とはまさに


菅原 side

影山のやつ、どこいったんだ?

たしか、消灯してからわりとすぐにトイレに行くって言ってたけど…またトイレか?枕が変わると眠れないなんて繊細なタイプには見えないけど、もしかして体調が悪かったとか…。

俺は少し気になって、トイレに影山の様子を見に行くことにした。



廊下に出てみると、ひんやりとした空気が頬を掠める。昼は暑くてもまだ夜は寒いくらいだな。

それにしても、歩くたびにスリッパの音が響いて少し不気味だ。




トイレの扉を見ると、すりガラスの向こう側は真っ暗だった。念の為、扉を開けて声を掛けてみたが、もちろん反応はない。




「え?……影山は?」





廊下を見渡してみても、姿は確認できない。





「あいつ、どこいっちゃったんだよ……」






すると、トイレの隣の部屋の襖が半分くらい開いていることに気がついた。たしかここは鈴木の部屋だったはず。女の子なのに不用心だな、そう思って閉めようと襖に手を伸ばす。思っていた以上に建付けが悪いそれはガタガタと大きな音を鳴らしてしまった。


「あ、やべ……」


女の子の部屋なんて覗くもんじゃないなんてことは分かっているけど、今ので起きていないかの確認と、つい…本当につい好奇心で中を覗いてしまった。








「………えっ、」








男の足?


暗い部屋の中、少し目を凝らして見ると…




そこに寝ていたのは、布団に入った鈴木と





自分の腕を枕に眠る影山だった。






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