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【HQ】初恋に溺れて息ができない【影山飛雄】

第11章 烏野排球部恒例GW合宿


「あのさ…鈴木、キミは一体何者なの?」

『どうですか月島くん、美味しいですか?』

「ハイ…とても美味しい、です」

『あぁ良かった!山口くん、ツッキー帰らないって』

「あの…鈴木、さっきは砂糖と塩間違えないでとか言ってごめんね…俺、こんな美味いカレー生まれて初めて食べた」

『そんな大袈裟な』

「いや鈴木、大袈裟じゃないって!俺、ポイントが天井突き破って宇宙までいっちゃったもん」

『…ポイント?』

「スガ、伝わってない」

「あ、さっき体育館で、鈴木は料理が上手いのかどうか話しててさ」

『ああ…私教室でツッキーと山口くんには料理が出来なさそうってハッキリ言われたので、なんとなく会話の流れは理解しました…みなさんも同じですよね?』

「だから鈴木ごめんって〜!」

「いやでも、日向と影山は上手いに1票入れてたよな!」

『……え、ほんと?』

「はい、当たりました!やったな、影山!」

「………」

飛雄は隣に座る日向くんに一瞬目をやって、何も返事をせずに黙々と食べ続けていた。よっぽどお腹すいてたんだろうな。でも飛雄が私の料理を上手だと評価してくれていたことがとても嬉しかった。

「おい、無視すんなよ!こんな美味いカレー生まれて初めて食べただろ!?」

「うるせえないつも通りだろ」


飛雄のその発言に周りが騒ぎ出す。


「い、いつも通りってなんだよ影山!」

「母ちゃんのカレーと同じですってか!?」




「!…っや、あの、こんな美味いカレー今日生まれて初めて食べました」

『それは光栄です』



「……ふっ、」


そのやり取りを見て、清水先輩が小さく吹き出した。

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