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【HQ】初恋に溺れて息ができない【影山飛雄】

第11章 烏野排球部恒例GW合宿


「食うに決まってんだろ!…せーのっ!」


「「「「いただきますっ!」」」」



手を合わせたかと思うと、みんなは物凄い勢いで食べ物を口に運び出した。


『……あれ、』



「うっっっま!!!」

「やべえって、なんだこれ!」

「見た目も綺麗だし、匂いがもう美味い!」

「わ、温泉卵乗ってるー!」



「…ほんとだ、鈴木さんすごく美味しい」

隣の清水先輩が目をまん丸にさせてそう言った。

『わぁ!良かったです』

「このカレーの香りすごく食欲そそる、なんだろう」

『ニンニクですかね』

「ニンニク?」

『はい、ニンニクには糖質やアミノ酸をエネルギーに変えるビタミンB1が含まれていて、乳酸を溜めず疲れにくい体作りに適しているんです』

「へぇ…すごい、知らなかった」

『消化や吸収を促すビタミンB6や、ビタミンB1の吸収率を高めるアリシンもとれるのでどうしても使いたくて。あ、カレーに香りは乗りますが、きちんと臭わないように熱処理してから切ってあるので安心してください!』

「…もしかしてこの食事、必要な栄養素も考えながら作っていたんですか?」

『はい…私が皆さんに出来ることは限られていますので、その “出来ること” は全力でサポートしたいんです!カレーのほかにも、鯖と厚揚げのハンバーグは鉄分とカルシウム補給を効率的に出来ますし、サラダに乗せた鶏ハムはタンパク質が豊富なので筋肉を作ったり基礎代謝の維持にも役立つんですよ』

「す、素晴らしいです…栄養素も去ることながら、見た目も美しく、味も美味しいなんて…」

「なんかこの料理完璧で、鈴木みてえだな!」

「ノヤ〜、それだと鈴木の味を知ってることになるぞ」

「なっっ!!?」

「…俺も思ったけど言わなかったのに、さすが西谷だな」


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