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【HQ】初恋に溺れて息ができない【影山飛雄】

第11章 烏野排球部恒例GW合宿


飛雄の両親もまだ起きて来ていなかった。ダイニングテーブルに体育着の入った袋が並んで置いてあったので自分のほうをカバンに詰め込む。

時計を見ると飛雄が戻るまであと10分ほどある。冷蔵庫にお弁当に使った牛の切り落としがあるのを思い出し、おにぎりの具用に甘辛く炒めた。


『あ、おかえり』

「起きんのはえーな」

『二度寝できなくて』

「…わりい」

『あ、ごめん、そういう意味で言ったんじゃないよ』

「腹へった」

『シャワーは?』

「浴びる」

『じゃあご飯準備しとく』

「あぁ、ありがとう」


朝食の準備を終えて椅子に座ろうとしたら、飛雄がリビングに戻ってきた。

『カラスの行水』

「!?…食うなよ、どこの国だよ」

『まさかとは思うけど、餃子じゃないよ?ぎょうずい』




「………いただきます」

『ゆっくりおたべ』



目の前に並ぶ健康に気を使った朝食を口いっぱいに頬張りながら食べる飛雄を見て、たまには早起きするのも悪くないなと思った。



「……ふげえ、ふへえ」

『ふふ、最高の褒め言葉をありがとう』

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