第10章 東と西
「集ご……えっ!?」
「紹介します!今日からコーチをお願いする烏養くんです!」
「コ、コーチ!?本当に…ですか!?」
「音駒との試合までだからな」
「はぁ…」
「えっ、でも坂ノ下の兄ちゃんだよな?本当にコーチ?」
「彼はキミたちの先輩で、あの烏養監督のお孫さんです!」
烏養監督って、飛雄が高校決める時に話していた人だ。入学してから、今はもう監督をしていないことを知ったそうで少し落ち込んでいたけど、そのお孫さんがコーチなんてすごい巡り合わせ。
「おい、時間ねえんださっさとやるぞ!お前らがどんな感じか見てえから6時半から試合な!相手はもう呼んである!」
「えっ、相手!?」
「烏野町内会チームだ」
「鈴木さん、椅子出しちゃおっか」
『はい!』
「ああ、いい!いらねえ、そんな人数も集まってねえし、昔みてえに床座っちまうだろうから」
『わかりました!清水先輩、そしたら得点ボードだけ出しておきます』
「うん、助かる」
しばらくすると、4人の男性が体育館に入ってきた。
「悪いなお前ら、急に来てもらって!」
「ウィース」
「なつかしーっ」
『こんにちは!』
「おっ、元気っ娘!こんにちは」
「JKだ、若ぇー」