第7章 再会
「あ、俺こっちだわ」
「俺も」
「鈴木さん、家どっち?」
『私はあっちです』
「同中ってことは影山も同じ方向?」
「そっすね」
「じゃあ鈴木さん頼むよ」
「ッス」
「影山ァ、お前送り狼になんなよ!」
「なんスか?送り狼って」
「…はは、大丈夫そうだわ」
私たちは頭を下げて先輩たちと日向くんとわかれた。そして再び歩き始める。
「…なんか変な感じだな」
『うん、すごくね』
「そういや、送り狼ってなんだ?」
『なんだろ?……えっとね、“親切を装って女性を送っていき、途中ですきがあれば乱暴を働こうとする危険な男”だって』
「働かねえよ」
『わかってるよ』