【今昔夢物語】進撃の巨人×リヴァイ 裏・アブノーマル
第4章 調査兵団所属女医 前編
#NAME1が自分の唇に触れ、顔を近づけているその状況が、永遠に続けば良いのに…と意識がぼうっとしてきたその矢先、
「はいジャン。
もう完全に治ってるわね。抜糸するけど、ちょっとこの糸太いから、糸抜く時痛むかもしれないわ、でも我慢…ね」
そういうとその大きな瞳からパシャリと音がするのではないかというほどのウィンクをした。
ジャンは射抜かれたように目を見開き、また惚けた顔で#NAME1を見る。
「太いと…痛いんすか…?」
やれやれ…
また、ジャンはちょっと違う想像をしているようだ。
その様子に気づいた#NAME1は心の中で、
「ったくもう血気盛んな青年!
誰彼構わず盛ってんじゃないわよ」
と、叫びそうになる。
実際、ジャンが夢見る”内地で可愛い奥さん、子どもとの幸せな家族像” とやらに登場するのはいつも#NAME1だ。が、もちろん当の#NAME1はそんなことを知る由もない。
それにいちいちそんなのを真に受けていたらここでの医師の仕事など務まらない。
あらゆる勝手な想像、あらゆる誘いを
「はいはい」
と受け流して過ごして生き抜いているのだ。
縫った糸を手際よくパチンと切ると、ツルッと系を引っこ抜いた。
「イテーっ!
…#NAME1先生、そんな急にやったら痛いっす…」
傷の修復とともにジャンの体内で同化しつつあった系が、肉の間を通り抜けるその痛みにジャンは傷がある方の目から生理的な涙を流しながら、ちょっと嬉しそうにしてる。
(#NAME1)
「ドMか〜!」
と心の中でツッコミながらジャンの肩をポンポンと叩きながらいう。
「はいジャン。お疲れ様。
これで全部治療は完了!
怪我に気をつけて訓練がんばってね」
そういうとカルテに記載を始めた。
ジャンはちょっと寂しそうに
「え〜、もう終わりなんすか?
経過観察とか、もう1回くらいあっても…」
というが、#NAME1は笑いながら
「こんな綺麗に治ってるんだから、もう大丈夫よ。
はいはい、次の人が待ってるわ」
そう言ってジャンを促した。
まだ何か物足りなくて、何かを伝えようとしてモゴモゴと言葉を探すジャン。
ーーーーーードンドンドン!ーーーーーーー
不意に医務室のドアがけたたましく鳴らされた。