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【本音】(テニプリ 跡部)

第1章 1




叶弥は、すぅっと息を吸い込むと。
目の前で偉そうに自分を見つめる跡部に、一気にそう言い放った。
それを聞いて、跡部がククッと笑う。
面白いじゃねぇの、この女。
こういう女を手に入れるのも、悪くはない。


「何笑ってるの」
「いや、随分とはっきり言う女だと思ってな。なぁ、お前俺と付き合え」
「は?アンタばか?」
「なっ…」
「本当、女なら誰でもいいんだね、呆れた。言っとくけど、女が誰でも堕ちると思わないで」
「んだと?」
「少なくとも、叶弥はアンタみたいなタイプ、嫌いだよ」
「へぇ、言ってくれるぜ。だったら、賭け、しようじゃねぇか」
「賭け?」
「あぁそうだ。そうだな…俺がお前を堕としたら、お前は俺の女であり続けろ」
「は?ちょっと、何いって…まだ付き合ってもない、」
「まぁ聞けよ。その代わり、俺がもし万が一お前を堕とせなかったら。その時は、お前の言うこと何でも聞いてやるさ」
「…なんでも?」
「あぁ、何でも」
「なら、友達に土下座して謝る?教室の真ん中で。みんなのいる前で」
「構わないぜ?やってやるよ」


叶弥は、唐突に持ち出された賭けと、その内容に暫く考えるも、ゆっくりと首を縦に振った。
それを見て、跡部はどこか楽しげに決まりだなと笑う。
こうして、今この瞬間から、2人の賭けが、始まった。
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