第14章 恋心
「え、え?今なんて?」
「?…俺も同じの筆箱に付けてる」
そう言いながら影山くんは自分の筆箱をカバンから取り出した。
影山くんの取り出した筆箱には、私のものと同じバボちゃんが付いていた。
「えっ?!い、いつの間に!」
「さんのバボちゃんを買った時に買った」
そうか!席替え後は授業中の影山くんを見れてないから知らなかったのか〜!納得納得!!
ポンっと頭の中で手を合わせながら私は閃いた。
……じゃなくて!!!!!
もももももしかしてこれは、<オソロイ>というやつでは…?!
嬉しいと同時に、恋人でもないのにそんな事してしまっていいのだろうか、という気持ちが浮かんできた。
影山くんはどう思ってるんだろう、そう思って本人の顔を見てみると、今日もかっこいい…ではなく、私と同じ物を持っていることに対してなんとも思っていないようだった。
浮かれているのは私だけだったことに気が付き、少ししょんぼりしながらも私は平然を装った。
「そうなんだ!ありがとう!」
そしてチャイムが鳴り、私達は席へ着いた。
その日私は、教卓の目の前というこの席で、先生にこき使われたり授業中当てられたり、相変わらずの一日を送った。
慌ただしい一日を送る私を、カバンに付けられたバボちゃんは応援してくれているような気がした。