第13章 学校
その日の放課後は、定期テストも近かったので仁花と勉強をした。
勉強の合間にその日にあった出来事を話すと、仁花は同情したり喜んだり、感情の起伏が忙しそうだった。
家に帰り、夕飯やお風呂を済ませた私は自室でくつろいでいた。
すると、ふと可愛い紙袋が目に止まった。
「あ、タオル」
丁寧に畳まれているタオルを取り出してしまうのは少し勿体ない気がしたが、そのまましておくわけにもいかなかったので、タンスにしまおうと立ち上がった。
紙袋を手に取りタオルを取り出すと、フワッと柔軟剤の香りが広がった。
もしや、これは合法的に影山くんを嗅ぐチャンスなのでは……?
(影山くんの匂いを堪能するチャンス…)
(ただのクラスメイトに匂いを嗅がれるなんて影山くんはどう思うだろう??)
私の頭の中では天使と悪魔が私を諭していた。
影山くんのためにも、我慢………
そう思いタオルをタンスにしまおうとした。しかし、
(でも実際このタオルは元々のモノだよ)
(はただ貸した自分のタオルの匂いを確認するだけだよ)
悪魔の囁きダブルパンチに見事に心を揺さぶられた。
そして、自室であるにも関わらず誰にも見られていないことをキョロキョロと確認し、ついに私はタオルに顔を埋めた。
ここここここれが影山くんの香り………!!
私の鼻は完全に影山くんの匂いを覚えてしまった。