第12章 先輩
「…何やってんだこんなところで」
「えっあ、」
突然の影山くんに頭が追い付かず、言葉が出ずにいると
「……先輩の事はガン無視なわけ?飛雄。」
及川先輩は先程までの爽やかスマイルとは打って変わって、ドス黒い笑みを浮かべていた。
「…及川さん」
「えっ、お知り合いなんですか??」
驚きの声を発すると、及川先輩は言った。
「うん、中学の後輩。2人も知り合いだったんだね」
「は、はい、同じクラスなんです」
と答えると、及川は黒い顔で言った。
「へぇ」
こ、怖い。なんだか険悪な感じがする………
影山くんと及川先輩を交互にチラチラと見ながら、様子を伺っていると、先に口を開いたのは及川先輩だった。
「……で、何?なんか用あるわけ?」
んめちゃくちゃ喧嘩腰ィ!!!頭の中でそう突っ込んでいると
「いえ、さんに声をかけただけです」
悪意ない嫌味ィ!!!!!
あ、でも私に声をかけてくれたっていうのは嬉しい……
ニマニマしそうな顔を抑えながら、私はこっそり影山くんに見惚れていた。
「あぁそう?!じゃあ邪魔しないでくれる?行くよ、ちゃん」
「えっ、あ、はいっ」
もう少し影山くんといたかった。そう思いながらも及川先輩の声に動かされた。