第12章 先輩
帰路に着いた私は、先の道を見て悩んでいた。
……く、暗い。
青葉城西高校へ行く道は普段通らないため、こんなに暗いとは思ってもいなかった。
少し遠回りだが、烏野高校の方から帰ろう。そう決意して、烏野高校の方へ向かっていた。
もう少し行けば烏野高校の通りへ出る。その辺で後ろから声がした。
「おーーい、ちゃーんっ!」
先程まで聞いていた声が後ろから聞こえた。
「お、及川先輩っ?!?!」
な、なんでここに?と続けて聞くと、及川先輩は息を切らしながら答えた。
「こんな時間に女の子1人じゃ危ないからねっ」
それを聞いて、及川先輩は思ったよりちゃんと優しい人なのかもしれないと感じ始めていた。
「家どこなの?送ってくよ」
「えっ、え?」
「いいからいいからっ」
「あ、ありがとうございます…」
完全に及川先輩の勢いに押され、私は及川先輩と帰ることになった。
「ちゃん、今日応援ありがとね」
「い、いえ!元々は友達の付き添いなんですけど…」
あはは…と笑いながら言うと、及川先輩はいつも通りの笑顔で答えた。
「もちろん気付いてたよ〜!
でも、最後の方は楽しそうだったじゃない??」
「え、見てたんですかっ?」
「うん、たまーにね!」
全然気が付かなかった。思ってたよりも自分は観戦に夢中になっていたようだ。