第12章 先輩
アリーナから下へ降りようとしていると、友人の携帯が鳴っていた。
「あ、携帯なってるよ!」
「ほんとだ、あ、彼氏からだ」
出ても大丈夫?と言う友人に笑顔で頷くと、友人はありがとうと一言言ってから電話に出た。
友人が電話をしている間、私もアリーナで携帯をいじりながら待っていた。
少し経つと友人の電話も終わった。
アリーナには私達だけだった。
「ごめんね、待たせちゃって」
「全然!大丈夫だよー!
なんの連絡だったの?」
「なんか今近くにいるらしくて、この後会わない?って言われたけど断ってきたっ!」
「え、彼氏さんが?!全然行ってきて大丈夫だよ!」
きっと今日は私と約束した日だったこともあり、気を遣って断ってくれたのだろう。しかし、せっかくの大好きな彼氏さんからのお誘いだ。是非行ってきて欲しい。
どっちにしろもう帰るところだしっ!と続けて言うと、
「えっいいの?!ありがとうっ!」
と、友人は幸せそうな顔をして答えた。