第12章 先輩
「!?!?」
「あ!ほら!来たよ!あの人だよ!」
友人が指す人を見ると、たしかに顔の整っている男の人がいた。上からでもわかるほどだった。
「わぁ〜、たしかにかっこいいかも…」
「でしょ?!騒ぎたくなるでしょーっ?!」
「えっ」
正直影山くんの方がタイプだ。そんなこと思いながら話を聞いていた。
それでも、隣で楽しそうにしている友人を見てなんだか楽しい気持ちが押し寄せてきていた。
及川先輩〜!と、隣で黄色い声を上げている友人を見ていると
下からゾクリとする視線を感じた。
視線の元を見ると、及川先輩がこちらを見ているような気がした。
「え!ねえ!こっち見てるよ!及川先輩〜!!」
友人がそう言うと、及川先輩はウォーミングアップをしにどこかへ走っていった。
あの視線はなんだったんだろう。
そう思いながらも、友人と共に練習試合を観戦していた。
幸い試合中はあの視線を感じることはもうなかったため、純粋に観戦を楽しむことが出来た。
女の子達は皆及川先輩ばかり見ていたが、よく見てみると及川先輩以外にもかっこいい人はたくさんいて、違う高校だったらもっと女の子に注目されていたのかなぁ、なんて若干失礼なことも思った。
試合は青葉城西の勝利に終わり、私達は帰ろうとしていた。