第11章 休日
影山くんと連絡をとった日。
興奮して1人で暴れている私に対して仁花は寝惚けながら「ゴキブリみたい」と一言発し、そのまま眠ってしまった。
仁花の一言は衝撃だったが、影山くんと連絡が取れたことがあまりにも嬉しすぎて、私はなかなか寝付くことが出来なかった。
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月が完全に沈み、太陽が少しずつ登り始めた頃。
時刻は8:00。
私と仁花は朝を迎えた。
「おはよ〜」
「おはよぉ〜」
ふわああと大きな口を開け伸びをしながら返事をした。
朝ごはんを済ませ、歯を磨きながら私は思い出した。
「昨日の夜幸せだったなぁ〜」
「ずっと騒いでたもんね……
そういえばおはようのメールは来たの??」
ウッ
悪意のない仁花の言葉に、気にしないようにしていたことを突き付けられてしまった。
昨晩はたしかにおやすみを言えたことが嬉しかった。しかしこのおやすみという言葉は本当に恐ろしいのだ。この言葉を使うと必ず会話は終わる。もはや<強制終了>である。会話を始めるためにはどちらかがおはようを言い始めなければならないのだ。
「いや〜〜、それっきり…ですかね……」
一応最後のメールは私から送信されたものだった。
だから、順番的には向こうからの[おはよう]を待つべきではないのか。
い、いや別にっ勇気がないとかそういうのじゃないよ?!?!
うん、違うよ?!?!
「なかなか来ないんだったら、こっちから送ってみなよ!」
「い、一応順番的には次は向こうの番だもん…」
「はい言い訳しなーい!ただ勇気がないんでしょー!」
ヴッ
「うううう、だ、だってぇ…」
好きな人にメールを送るだなんて、小心者の私にとっては本当に大変なことなのだ。ましてや1度終わりかけているメールを再起させるなんて……。