第10章 女子トーク
その日、仁花に見守られながらも影山くんと何通かメールのやり取りをすることができた。
[タオルたすかった。]
[お役に立ててよかった〜!今日も部活だったのー??]
[おう。がっしゅくにきてる。]
[合宿か!大変そうだね…、どんな練習するの?]
[さいしゅう日にれんしゅうじあいがある。]
[そうなんだ!頑張って!!]
[おう。そっちは何してるんだ。]
[友達の家に泊まりに来てるんだ〜!とっても楽しい!!]
[そうか。よかったな。明日もあるからねる。おやすみ。]
[おやすみ!]
「………」
私は終わってしまったこのメールを見てワナワナと唇を震わせていた。
「ま、まぁ、メールできてよかったじゃん!!」
「…………お、」
「?」
「おやすみって言えたああああ!!」
「いや喜んでたんかい!!!」
いつもはおはようだけなのに今日はおやすみまで言えた!と、やり取りが終わってしまっていることも忘れて喜んでいた。
やり取りが終わっちゃったのが悲しいのかと思ったよ、と言いながらも仁花は続けた。
「というかさ……なんというか……その…、」
「まって。何が言いたいのかはわかるから。」
私は影山くんとやり取りをしながら思ったことがある。
きっと仁花も同じことを考えているのだろう。
「「ひらがな、多い……」」
漢字がほとんど使われていなかった。
もしかして影山くんは漢字は苦手なのだろうか。
それとも、ただ機械が苦手なのか。
どちらにしろなんだか可愛らしく感じてしまった私は、相当彼に惚れているのだと自覚せざるを得なかった。