第5章 ケーキ
初めての仁花ちゃんの家。
わざわざ嫌いな友達を家に呼ぶ人はそうそういないはずだ。
仁花ちゃんに心を開いて貰えているのがわかって、とても嬉しかった。
用意してくれた甘くて美味しい大好きな苺のショートケーキを頬張り、私は幸せに浸っていた。
「そういえば、ちゃんはクラスにお友達できた??」
ケーキを食べながら、仁花ちゃんは問うた。
「うーん、お友達、っていうか、その〜、、」
「ままま、まさか。」
「う、うん、」
「うえええええ!!恋!ですか!!!!!」
「そ、そ、そうかも、、、」
苺と同じくらい真っ赤な色をしながら私は答えた。
「わーー!よかったねえ!!!!
じゃあさじゃあさ、もうそんなに仲のいい男の子ができてたってこと??」
「ううん、違うよ!どうして?」
「ちゃん、中身がわからない人を好きになることないって言ってなかったっけ?」
そう。
以前私は仁花ちゃんと理想の恋愛の話をした時、「もともと仲のいい人との恋愛」を理想だと話していたのだ。
「そ、そうなんだけど、、
やっぱり、変かな。」
目が合ってすぐに好きになる。
つまり、相手のことを全く知らないで好きになる。
自分で言っていておかしな話だと思った。
相手の中身も知らずに勝手に期待を抱いて。
その後恋をしたり勝手に失望したり。
それが「一目惚れ」だ。
相手からしたら迷惑な話だ。
仲良い人と恋愛したいとか言ってみたり、初めて会った男の子に恋をしたと言ってみたり、
まだ仲良くなったばかりの仁花ちゃんはなんて思ったかな。
気持ちがコロコロ変わる奴って思われるかな。
迷惑な女だと思われるかな。
信頼されなくなっちゃうかな。