第24章 伝える
「それじゃあよろしくね!!」
放課後、そう言う仁花から預かったポスターのデータを特別に学校のコピー機で印刷させてもらうと、私は日向くんの元へ向かった。
「日向くん!自転車通学だよね??」
「そうだ「自転車貸してください!」えっあ、はいっ!」
食い気味にお願いする私に驚く日向くん。
そんな日向くんから自転車を借りれば、「部活終わるまでに返すねー!」と言って学校を飛び出した。
商店街のほとんどのお店に声をかけ、
駅やスーパーマーケット、近隣の体育館。
スポーツショップやバレー部のOBOGがいるお店など、
事前に調べた情報を元に、協力してくれそうなお店や協力してくれそうな人が多く訪れる場所を自転車で駆け回った。
『他にはどこに行くの?』『ここだったら、俺がお願いしとくよ』『あ、ここなら知り合いだよ』『渡しておくね』『頑張れよっ!』
行く行く先で温かい言葉が降りかかる。
「ありがとうございます…!」
自転車を全速力で漕いでいるからか。それとも、街の人の言葉のおかげか。はたまたその両方か。
身体も心もぽかぽかになりながら、
私は日向くんのママチャリと共に街を駆け巡った。
「お、おわったぁ〜〜!!」
太陽が沈み出し、空が茜色に染った頃。
私はついに全て張り終えることができた。
学校が終わってすぐに自転車に跨り、
行ったことのない場所を巡り、
初めて会う人達に声をかけ続けた。
張り終えたポスターの数は50枚。
そのうちの半分ほどは町の人が代わりに掲示してくれた。
街の人の優しさに触れ
バレー部のために自分達で考えて行動し
たくさんの人に応援され
疲労が溜まっているはずなのに、私の身体は軽快にペダルを漕ぎ続けた。