第24章 伝える
次の日は土曜日。
仮入部だけれど、今日も部活に参加させてもらっていた。
「はい!山口くん!ドリンク!」
「ありがとう」
「西谷さんもどうぞ!」
「アザーッス!!」
相変わらず清水さんの背中を追いかけ、ドリンクを作ったりスコアをつけたり、ボール出しを手伝ったりなど、忙しなく動いていた。
「女子マネージャー3人だなんて俺達は幸せだぜ……」
「そうだな、龍!」
田中さんと西谷さんは相変わらず大袈裟に喜んでくれる。
それを見て縁下さん苦笑いしつつも、「入ってくれたら嬉しいな」なんて笑う。
まだ正式入部することは皆さんには伝えていない。
いつ伝えよう、なんてソワソワしていると、
影山くんがドリンクを持たずに休憩しているのが見えた。
「か、影山くん!どうぞ!」
昨日、伝わっていなくとも"好き"と言ってしまったばかりに、
なんだか心がどぎまぎする。
そんな心を隠しながらドリンクを渡そうとすると、影山くんは
じっと私の方を見た。
「……」
「…ど、どうかした?」
影山くんにじっと見られるなんて心が落ち着かない。
何かついているのかな、なんて不安になりながらも聞くと
影山くんは「…なんでもねぇ」と視線を逸らす。
「あざす」
そう言ってドリンクを受け取ると、考え込むように口をとがらせていた。
頭にはてなマークを浮かべていると、烏養さんの「そろそろ始めるぞー」という声が聞こえ、選手は戻って行った。