第23章 私は
________そして、今に至る。
「大丈夫なんじゃない」
先輩方の話を聞いてもまだ不安に思う私に向かって、月島くんはそう言った。
「あの馬鹿も、さすがにそこまで馬鹿じゃないよ」
そう言う月島くんの言葉に「…そっか!」と返す。
少し不安は残るが、不安そうにしていたら
そんな私を見て先輩方は心配してしまうかもしれない。
そう思い、私は先輩方と一緒に帰り道を歩いた。
坂の下では澤村さんが肉まんを奢ってくれ、みんなでホクホクとしながら肉まんを食べた。
「さんはなんで見学に来てくれたの?」
歩きながら肉まんを食べ、「他にも勧誘されなかった?」と菅原さんは問うた。
「はふはふ、はふ!」
ホクホクしながら答えると、東峰さんは「お、落ち着いて食べな…」なんて言って心配そうにしている。
ゴクンッと飲み込んで「清水さんに見蕩れてしまって……」なんて答えると、澤村さんは「さすが清水……」なんて言って苦笑いしていた。
「さんは今もサッカー部のマネの勧誘されてます」
「か、影山くん」
影山くんのその言葉に、「おおー、やっぱり」「マネージャーが美女だと気合いが入るからな」なんて菅原さんと田中さんは言う。
「じゃあ清水さんがもしサッカー部のマネだったら仮入部行ってたんだ」
月島くんが意地悪そうに言う。
「ち、ちがうよ!行ってたかもしれないけど!」
「そこは認めるんだ……」
慌てて否定する私に、山口くんはぽつりと呟く。
「バレー部の皆さんに、憧れてるんだもん」
恥ずかしさのあまり少し俯いてそう言うと、先輩方から「ヴッ」という声が聞こえた。
「じ、じゃあなんでやらないのさ」
少し顔を赤く染めて月島くんは言った。
それを見て菅原さんは、「月島素直になれよ〜」なんて言う。
「月島はマネージャーやってほしいって言いたいんだよ。
もちろん俺達もそう思ってるし!」
菅原さんはニカッと笑って言った。
「すっごく嬉しいです!でもちょっと事情があって……」
眉を下げてそう答えると、先輩たちには「事情……?」と頭にハテナが浮かんでいるように見えたが、「すみません、ここ曲がります。お疲れ様でした!」と、逃げるように私は別れた。