第20章 これから
放課後。
今、私は困っている。
私の目の前には机を挟んでチャラ男くんがいる。
チャラ男くんはニコニコして私の返答を待っている。
帰りのHRが終わると同時に教室へ入ってきたのだ。
教室に入るなりチャラ男くんは、「マネージャーやって!」「なんなら今日見学来て!」「てか、連絡先教えて!」と怒涛の要望ラッシュだ。
周りも苦笑いでこちらを見ている。
私もまだHRが終わってから席を立つことすらできていない。
昨日と違って弱気では無い私は、はっきり言おうと決意した。
「ご、ごめんなさい、サッカー部のマネージャーは考えてないんです!」
そう言うとチャラ男くんは「えーー」と残念そうに言った。
「じゃーなんかどっかの部活入ろうと思ってるの??」
その言葉を聞いて私の頭にはチラついたものがあったが、
わざわざ会話を広げるのも嫌だったので特に考えずに答えた。
「い、今のところは考えてないです」
そう言って頬をかくと、彼はまた「えーー」と残念そうに口をとがらせた。
「すみません…」と謝ると、彼は「てかさ!」と話を変える。
「ちゃんって彼氏いるの??」
「えっ、いないです…」
「え意外〜、こんなに可愛いのに」
またそんなお世辞をいうチャラ男くんは、「結構モテるでしょ?」なんてケラケラして言った。
「いつもそんなお世辞ばっかり言って、からかってるんですか!」
顔を赤くしてそう言うと、チャラ男くんは笑っていた。
笑いが落ち着くとチャラ男くんはニコッと笑顔を作り言った。
「じゃー、連絡先!」
「えっ」
「彼氏いないならよくねー?」
「まぁ…たしかに…」
「連絡先だけでも!交換しよー!」
断る理由は無いが、なんだかあまり気が進まない。
周りに助けを求めようとしたが、気が付いたらクラスメイトはいなくなっていた。
断る理由も見つからないし…と携帯電話を取り出そうとした時。
「おいお前、サッカー部の奴が探してたぞ」
「ゲ」
「か、影山くん!?」