第20章 これから
「え、じゃあさ、サッカー部のマネージャーやんない??」
「…へ?」
チャラ男さんはニコニコしてそう言うと、固まる私を見て言った。
「あ、今すぐ返事しなくても全然いいよ~!
俺もはやく部活戻んねーといけないし!」
「え、」
そう言って「あったあった」とロッカーからタオルをとると、また笑顔を作ってこちらを見た。
「じゃー考えといてね~!」
「あっ、」
そう言って駆け足で教室を出て行った。
「……え?」
結局誰だったんだ。
ポカンとしていると、「ただいま!」と仁花がジュースを買って戻ってきた。
「あ、おかえり!」
「はいこれ!の!」
そういう仁花の手にはオレンジジュースが握られていた。
「え!いいの!?」
驚く私に対して仁花は
「うん!勉強がんばろっ!」
と笑顔を作っていた。
「仁花…!!あなたって子は本当に……!!!」
肩をわなわなと震わせながらそういう私をみて仁花は「大袈裟だなぁ」なんて言って笑っていた。
仁花の優しさに温かい気持ちになった私は、先程の出来事をすっかり忘れてしまった。