第19章 憧れ
次の日の朝。ルーティーンと化したおはようメールを影山くんに送り、私は学校へ向かった。
「!おはよう!」
そう笑う仁花の携帯電話には、お揃いのお守りがついていた。
「仁花おはようっ」
負けじと笑顔を作る私だったが、心のどこかでは試合の敗北感がまだ残っていた。
「……?もしかして調子悪い?」
仁花にそう言われ、仁花には敵わないなぁなんて思いながら、私は「昨日ね……」と昨日の出来ごとを事細かく伝えた。
「…そっか、負けちゃったんだ」
「うん、、」
悔しい気持ちは大きいが、それに対して私は気になっていることがあった。
「でもさ、1回しか試合見たことない私がこんなに凹んでるなんておかしいよね」
そう。私は選手でも無ければマネージャーでもない。言ってしまえば部外者だ。
部外者の私が試合結果にこんなに気持ちを振り回されていていいのだろうか。
無理して笑う私に対して、仁花は不思議そうに言った。
「それだけ試合に熱中できたなんて、良いことじゃないの??」
熱中できるものが欲しかったんでしょ!と仁花は続けた。
「…そうかなぁ。うん、そうなのかも。」
仁花の言葉に頬を緩めると、仁花はニヤリと笑って言った。
「それにさ、影山くんの存在がにとってそれだけ大きくなってる証拠でもあるねぇ!」
その言葉で私はブワッと頬を染めた。
「や、やめてよー!」
恥ずかしさのあまり少し涙ぐむ私を見てあははっと仁花は少し嬉しそうに笑った。
そんなことしている間に不思議と私と心は軽くなり、私はまた仁花に救われていた。
学校へ着き、仁花に「、無理しちゃだめだよ!」と労りの言葉を投げかけられた私は「ありがとう!大好きっ!」なんて言葉を返し、私達は教室へ入っていった。