第18章 青葉城西
試合開始早々ツーアタック、アタックモーションからのセットなど、烏野を翻弄する及川さん。
「及川さんかっこいいーー!!!」
「うわぁ、すごい…」
以前練習試合の時に見た事はあったが、やはり及川さん含む青城はすごい。
しかし今日の及川さんはそのとき以上に士気が上がっているように思えた。
チラリと横を見れば、及川のファンだろう。あまりのかっこよさに涙を流している子もいた。たしかに少しかっこいいなんて思った自分もいた。
でも、それよりも。
初めて見る影山くんのセットアップ。
いつもの天然で不器用そうな影山くんから想像できない緻密で正確なトス。
バレー未経験の私でも、影山くんがすごいことなんて容易にわかる。
私はこころを震わせざるを得なかった。
すごい。かっこいい。
本当にそれしか言葉が出なかった。
及川さんのツーアタックに対抗するように影山くんもツーアタックを返す。
そんな強気な攻撃から、負けず嫌いな性格が伝わってくる。
あの子達が涙を流す気持ちもよくわかる。
「かっこいい……」
こんなレベルの高い攻撃に目を輝かせているのが自分でもわかった。
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試合終盤。
1セット目は取られたが2セット目は取り返し、3セット目が始まっていた。
『いっけーいけいけいけいけ青城!』
『『いっけーいけいけいけいけ青城!』』
「及川さーん!頑張ってくださーい!!」
「が、頑張れ!影山くん!日向くん!」
試合に夢中になった私は周りにかき消されながらも自然と声が出ていた。
3セット目は、両者ともになかなかボールを落とさず、長いラリーが続いていた。
点を取られては取り返す。そんな攻防が続き、試合はついに30点を超えた。
「頑張れ、烏野…!!」
そう呟いた私の願いは虚しく、試合は33対31で3セット目は取られ、烏野は青城に敗れてしまった。