第18章 青葉城西
入れ違いに友人が戻って来て、2人で観客席へ向かった。
「試合楽しみだな〜」なんて呑気に言っている友人の隣で、私は今日起きた出来事を一生懸命整理していた。
『いっけーいけいけいけいけ青城!』
『おっせーおせおせおせおせ青城!』
体育館はとてつもない熱気で溢れており、私達は圧倒された。
「すごいね…」
「こ、これが高校バレー…!!」
私が目をきらきらさせていると、隣から『せーの、』と声がした。
『『『及川くーん!頑張ってー!』』』
部活の応援にもかかわらず、黄色い歓声が響く。
「す、すごいね…」
「こ、これが及川さんの力……」
両チームの主将挨拶が終わり、軽く試合前の練習が行われた。
主将さんの掛け声に合わせて部員も声を出し、両チームとも気合十分なのが伝わってきた。
「あ、次日向くんだ」
「日向くん?」
「高校の友達!」
オレンジ色の頭をした彼が、小柄ながらも高く高く飛んだ。
「へっ?」
コートから、日向くんの気合いの入った叫び声が聞こえる。
「た、たか……!!」
たしかに俺は飛べるとは言っていたが、こんなに高く飛ぶだなんて思わなかった。すごい、すごすぎる。
目を輝かせているうちに練習が終わり、両チームの挨拶、試合開始の笛がなった。
『いっけーいけいけいけいけ青城!』
『『いっけーいけいけいけいけ青城!!』』
『おっせーおせおせおせおせ青城!』
『『おっせーおせおせおせおせ青城!!』』
周囲の音にかき消されながらも、私は「頑張れ…!」と呟いた。