第4章 名前
その後、私は仁花ちゃんと別れ、
自分の教室へと入っていった。
私は教室の中からある人を探していた。
名前を聞けなかった黒髪の彼だ。
(今日こそ聞くんだ、絶対、!)
私はまず、彼の名前が知りたかった。
しかし教室には、まだ彼の姿はなかった。
まだ来てないのかな、と、少しガッカリしながらも、
彼が来ることを考えてドキドキして待った。
金が鳴る少し前、彼は教室へ入ってきた。
昨日と同様に隣の席に座った彼は、少し機嫌が悪そうに感じた。
また、キラキラと少し汗をかいているのがわかった。
走ってきたのかな?と疑問に思いつつ、数少ない勇気を振り絞って、私は隣の席の彼に声をかけた。
「お、おはよ!」
「ぉ、おす」
彼は少し戸惑いながらも挨拶を返してくれた。
その時、眉間によっていたシワは綺麗になくなったように感じた。
「あ、あの、、その、えと、」
「………???」
頑張れ、頑張れ私!!
「な、名前、おぉお教えてくだしゃい!!!」
彼との初めての会話。
私は、盛大に噛んだのだった。