第18章 青葉城西
「ひ、ひな"た"く"ん"〜〜〜!!!」
今にも泣き出しそうなほど目に涙を溜めた私を見て、さらに日向くんは目を開いた。
「エッえっ?!?!!どどどドうしたの!!??!!」」
「ま、迷っちゃってぇぇ」
「え?」
日向は思った。
迷うほどの広さだったっけ?…と。
そんなことはつゆ知らず、やっと出会えた知り合いに安心の涙を溜めた私は、絶対に涙を零すまいと黙って日向くんを見つめていた。
「えっあ、えっ?」
少し顔を赤くしながらも困惑する日向くんを見つめていると、私の後ろから声が聞こえた。
「おい」
声の主は、少し不機嫌そうな影山くんだった。
影山くんはいつもより少し低い声でそのまま口を開いた。
「お前、何してんだ」
さすがの私も、その声に怒りが含まれているのがわかった。
やっぱり急に応援に来るなんて嫌だったかな。
ましてや最近気まずそうにしているし。
サーッと血の気が引いた。
「ご、ごめんなさ「なに泣かせてんだよ」」
……??
「「……へ?」」
「だからお前、なに泣かせてんだよ」
……???
もしかして影山くん、私が日向くんに泣かされてると勘違いしてる??
理解するまでに数秒かかり、慌てて私は口を開いた。
「ち、ちがうの!影山くん!!」
「そそそそうだぞ!泣かせてねーよ!!!」
焦ったような姿で弁解する2人を見て「なにが違うんだよ」と少しイライラしている影山くんに、今までの出来事を全て話した。
「私ここで迷子になっちゃって、不安になってたら日向くん見つけて安心して…。
そ、それでその…、ちょっとだけ…、その……」
泣いたなんて絶対言いたくない。だって私泣いてないもん。
「目、目に汗が「それで俺の前で半泣きになってたんだよ!」」
ぴょんぴょん跳ねながら言う日向くんに被せられて半泣きになっていたことが知られた私は恥ずかしさのあまり下を向いた。
「ヒッ」
突然そう声を漏らす日向くんを不思議に思って顔を上げると、影山くんは「そうか」とだけ言った。