第18章 青葉城西
及川さんから逃げてきた私は、行くあてもなく1人で体育館へ入っていった。
体育館は熱気で溢れていた。その熱気からこれから試合の選手や試合後の選手、それぞれの物語が伝わってくる。
すごいなぁ、、
なんて目をきらきらさせながら体育館を歩いていた。
私は部活にも入っていないし、今熱中していることもない。
ここにいる人たちを尊敬する中、少し羨ましくも思っていた。
ところで。
仙台市体育館。さすが市が運営する体育館だ。
学校とは大きく異なり、綺麗で、何より広い。
方向音痴のが迷うには十分の広さであった。
……ここどこ??
すれ違う選手達に夢中になりすぎた私は歩いてきた道もよくわからなくなっていた。
気付けば周りは選手だらけで、自分が場違いであることはすぐにわかった。
不安で顔が青ざめていくのが自分でもわかる。
助けを求めようと決めた私は、近くにいた人に声をかけた。
「あ、あの…」
『えなに?逆ナン?』
『いや、俺のファンかも』
『いやいや、俺らみたいなベンチにありえねーっしょ(笑)』
話しかける人を間違えた。ぜったいに。
余計に不安感が増した私は「す、すみません!」と、半泣きでその場から離れた。
どうしようどうしよう。さっきの出入口はどこなの!!
もう泣き出してしまいたい。そう思った時、見慣れたオレンジ色の髪の毛が目に映った。
あの後ろ姿は…!
「ひ、日向くんっ!!!」
半泣きで呼び止めた私を見つけた日向くんは、オレンジ色の目を見開いた。
「さん!?何でここに!?!?」