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三作目 高木雅利

第1章 本編


雅利が声のする方へと振り返ると、千尋ちゃんがいた。

「千尋ちゃん」

「一緒の中学なのに、帰ること無くなっちゃった…」

「そうだね」

「雅利くんは、もう友達できた?」

「全然だよ」

「え?雅利くんなら、友達できそうなのに」

「子どもっぽいノリについていけない」

「雅利くんは大人だもんね」

「そんなことはないけど…千尋ちゃんは?友達できた?」

「まぁまぁかな…」

「なんかあった?」

「なにもないよ…」

「顔赤いけど、なんか悩みとかあるなら、聞くからな」

「ありがとう…」

千尋は雅利の横顔を見ながら顔を赤く染めていた

「でも、本当久しぶりだな」

「本当だね、悠里ちゃん元気にしてるかな」

「別の学校になると会わなくなるもんな」

雅利は千尋ちゃんと家の方へと歩いていた。

「わぁ、雅利くんに、千尋ちゃん」

2人の前から悠里ちゃんが小走りで向かってきた。

「悠里ちゃんだ」

「タイミングがいいな」

「なになに〜?2人だけ仲良くしてずるいよ」

悠里ちゃんは頬を膨らませる

「いま丁度、悠里ちゃんの話をしていたんだよ」

「悠里の話し?どんなどんな」

「悠里ちゃんと学校変わっちゃって会わなくなっちゃって
元気にしてるかなってお話してたところだったの」

「そしたら目の前から悠里ちゃんが来たところだよ」

「悠里のこと話してくれてたなんて嬉しい、
中学入っても一緒で仲良さそうでいいな」

「でも中学入ってから、あまり会わなくなっちゃって」

「でも一緒に帰ってるの羨ましい〜
悠里も一緒に帰りたいもん〜」

「千尋ちゃんと一緒に帰るのは中学入って今日が初めてだよ
悠里ちゃんやっぱりその制服似合ってるね」

「ほんと?雅利くんに褒められたら悠里嬉しい!」

「でも、本当久しぶりだね、こうして3人で会うの」

「本当、なんか懐かしいね」

「あ!日曜日にピクニックに行かない?」

「動物園?」

「楽しそう」

「雅利くんも行く?」

「ピクニックもいいね、行こうか」

「やった〜楽しみだね、千尋ちゃん」

「うんっ」

「じゃあ、明日10時に待ち合わせね」

「わかったじゃあ、明日ね〜」 

悠里ちゃんは2人に手を振り、家へと帰って行く。
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