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三作目 高木雅利

第1章 本編


俺は、その告白を受けることになったのだった。

あの時の、こはねの白い肌と、顔が赤くなっている瞬間と、
告白が上手くいった時の、笑顔は、
二度と忘れることは、無いだろう

幼い印象を受ける、こはねは、告白しても、
変わっていなかった。

こはねは、俺が知っている、こはねのままだった。

なぜか、心に、安堵感があった。
それは、俺にもわからなかった。

俺とこはねは、一緒にいる。

「あっ、こはねちゃん」

「雅利くん…」

まるで、恋人のような、会話をしていた、
俺たちだったが…

「き、昨日から、すっごく、ドキドキしていて…
それで、どうしたら、いいのかな…
って、思っていて…それでね…」

「そっか」

こはねの顔が、どんよりしていたように、感じていた。
俺は、いつもそうだ、
論理的、理論的、理知である。

不愛想で、覚めた発言が多く、どういう訳か、
可愛い女の子ばかり、好かれていた。

クールな印象を受けるからか?

いや、深く考えないでおこう…

そんなんだから、友達が出来ない、
そんな中でも、俺と仲良くしてくれた、
こはねちゃんや、千尋ちゃん、それに、悠里ちゃんには、
とても、感謝していた。

俺のかけがえのない、友達と恋人…
これからも、大切にしたいほどだ…

って、何言ってんだ俺?

なんだか、変な沈黙が、続きそうだったので…

言えよ、俺、言うんだ、俺
せっかく、恋人になったからには…
この一言を言うんだ!

「か…」

「か?」

不思議そうな、表情で、こはねは、こちらを、見ていた…

「かっ…可愛く…なった…な…こはね」

目を逸らしているから、こはねの表情が分からない
俺は、思い切って、こはねの方を向いた。

「なんで…」

今にも、泣きそうで顔で、赤い顔をしている。

「えっ!?」

どうしたら、いいのか、わからなかった…

心配になりながらも、俺は、こはねの頭を撫でた。

「そんなこと、前の雅利くんだったら、
絶対に、言っていないもん…」

と、泣きながら、こはねは、そう答えた。

「ありがとう…」

思わず、俺も泣いた。

「どうして、雅利くんも、泣いているの?」

「嬉し泣きだよ…嬉しいもん…そう言ってくれて…」

こはねは、俺のほっぺに、優しくキスをした…
これからも、ずっと、雅利くんのそばに
いてほしいと、願うためのキスだった…
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