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二作目 宍戸真二

第1章 本編


恋は儚くて、尊くて、甘酸っぱくて、切ないものだ。
彼女の返事が、帰ってこなかった。

この学校は、机や椅子ロッカーも、下駄箱も、
全日制と、共有して使っているため

俺と絵名ちゃんは、
夜間定時制に通っている。

どこに入れても、
先生に見つかってしまう恐れがあるため、
あまり、効率的ではない。

どうするか、俺は絵名を遠目で観察することになった。
そんな、ある日の事だった。

「あっ、いたいた!」

「誰?」

「ボク? ボクは、暁山瑞希。
キミが、宍戸真二くんだね?」

「なんで、俺の名前 知っているんだ?」

「絵名ちゃんから、聞いたんだんだ
キミが絵名ちゃんの、ストーカーをしているって!」

「ス、ストーカー!?
そう思われているなんて、ショックだ…」

「それで、キミは、絵名ちゃんを付け回すの?」

「その…俺は絵名ちゃんのことが、好きなんだ!」

「ふーん、片思いって感じだね」

「悪かったな!片思いで!」

「それじゃあ、絵名ちゃんに、
上手く告白するために、
ボクが、真二くんの彼女になってあげる!」

「はぁ?突然なんなんだよ!お前は!」

「だーかーら!ボクが、真二くんが、
絵名ちゃんに、告白するまで、
ボクが、真二くんの彼女になるって
言っているの!こんなに、カワイイボクと
付き合えるんだよ! 感謝したら?」

「誰が、感謝するか!とにかく、俺は行くから!」

「あっ、ちょっと! 真二くん!」

他の女の子に、付きまとわれた…
それから、後日、瑞希という、女の子に視線を感じたのか、
観念して、彼女と付き合うことになった…

「あの…瑞希ちゃん…」

「どうかしたの?」

「その…もし、絵名ちゃんと、
付き合えるなら…
付き合ってください! お願いします!」

「どうして、その言葉 ボクには、言えて、
絵名ちゃんには、言えないの?」

「えっ?」

「告白する、勇気が、大事なんだよ
それだけ持てば、絵名ちゃんに
思いが伝わるはずだから、
いっぺん、直接 出会って、話したら?」

「ストーカー呼ばわりされているんだぞ?俺」

「じゃあ、ボクが、絵名ちゃん
呼んでくるから、待ってて」

「わ、わかった…その、ありがと」

「素直な気持ち、伝えるんだよ!
逃げても知らないぞ!」

「わかってるって!」

果たして、俺は絵名ちゃんに、思いを伝えられるのか?
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