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一作目 吉川詩音

第1章 本編


それから、数日が経って、まふゆと出会うことになった。

「まふゆちゃん」

「詩音くん!」

「どうかしたの? 元気がないみたいだけど?」

「ううん、大丈夫だよ」

「ふふっ、頑張ってね」

「まふゆちゃんは、どう?」

「うん、特に、これと言って
変わっているところは、ないよ?」

「そっか…まぁ、まふゆちゃんは、
イイコだから、問題ないか…」

「イイコなんかじゃないよ…」

「えっ?」

「ううん、詩音くん、何でもないよ?」

「う、うん…」

「じゃあ、詩音くん、
塾に行かないといけないから、じゃあね」

「わかった、じゃあね」

それにしても、いい子じゃないって…
まふゆちゃんに、何が起きているんだ…!?

後日、ある日の25時の事だった。
パソコンをしばらく見ていた。
急に白くて眩い光を放ち、彼の目を眩ませた。
そして、気絶して、気が付いたら、
見知らぬ場所へと、辿り着いた…

「こ、ここは…」

「いらっしゃい…」

「こ、ここは?キミは一体誰だ?」

「ここは、誰もいないセカイ、
そして、私は…ミク…」

「ミク…?ミクって、初音ミクの事?」

「うん…」

「!!??」

「まふゆちゃん!どうして、ここに!?」

「詩音くん、いたんだね」

「それにしても、ここは、どこなんだろう?」

「ここは、誰もいないセカイ」

「う、うん、そうだけど…」

慣れない雰囲気に、詩音は、戸惑っていた。


「まふゆの想いが、詩音を呼び出した」

「えっ?」

「まふゆにとって、詩音は、大切な人…」

と、ニーゴミクは、詩音に語りかけた。

「う、うん…」


すると、見知らぬ女の子が、
吉川詩音に近づいてきた。

「君が、吉川詩音くん?」

「そ、そうだけど…?君は?」

「私は宵崎奏、よろしく…」

「よろしくね、奏ちゃん」

「うん、よろしく…」

「あっ、聞きたい事がる、
どうして、僕が、その…誰もいないセカイに?」

「まふゆが、詩音くんを、必要としているからかな?
少ししか聞いたことがないけど、
詩音くんは、まふゆの恋人なんだね」

「うん…君は、まふゆちゃんの友達なんだね」

「うん」

「えっと…まふゆちゃんのこと、よろしくね」

ここは、誰もいないセカイ、
突如、謎の場所へとやって来た、彼にとっては、
戸惑うこと以外、何も出来なかった。
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