第1章 人生リセット
「もちろんここで学んでいただけるなら、家も用意しますよ」
「…別にいらないです」
夢が覚めたら地獄にいるだけだから
「本当にあなたの言う夢ならば痛みは感じないはずですよ、試してみますか?もしこれで痛ければあなたにはここで学んでもらいたい」
なんで私に構うの?私のこと気にしなくていいのに
「こいつ、諦め悪いから何言っても無駄だよ」
全然思い出せない、このお話し最後どうやって終わるっけ?
どういうお話だったかも思い出せない
ただわかるのはこの黄色の生物を暗殺するってことだけ
「…もうなんでもいいや…好きにしてください」
何も思い出せないのに行く場所もないのにできることは何もない
バカで使えない私でもわかることだから
ビリッ
「った…」
その瞬間だった頭の中に色々なものが映りだす
「離れてください!」
「なになにがあったの??」
「え自殺?」
「身分証ありました!」
「年齢は23か……事件性があるか調べるぞ、ご遺族にも連絡しとけ」
「はい!」
サイレンの音と一緒に人の声も聞こえて周りの風景まで綺麗に見えた、たぶん私の本体があのブルーシートの中にいる
その光景が本当に死んだんだと実感させた
これは私はここで夢が覚めるまで生きるしかないということなのだろうか