第1章 人生リセット
晒し者にされて気がついた
「…あぁ」
ここはあの頃ハマっていた漫画の世界だ
「はは…あぁまじか…」
こんな夢見るなんてアホらしい、今さら学生をやり直そうって?バカみたいな夢。もう死んでるんだから無駄なことさせないでよ
「それであのタコ狙ってきたわけ?」
私は暗殺者だと思われているんだ、そりゃそうよね。一般人が入ってくるはずない
「……私、死んでるんで。殺そうとかそういうのないんですよ」
早く終わらないかな、もう何もいらない。このまま記憶失くして死んでしまいたかったのに変な夢見ちゃって…私に未練があるみたいじゃん
さっきからこいつ何言ってんだみたいな目、わかってるあなたたちには何も伝わるはずない、だって私は23のはずなのに15の見た目してるんだもん
「みなさんここは信じてみましょう。私には彼女は嘘をついているようには見えません」
「どうも」
「ただし、あなたにはこの教室で学んでもらいます」
「え?いや、私大人だから学ぶことなんて…」
「ヌルフフフフ自殺したと言っていましたね?あなたには教えることがたくさんありそうです」
「…バカみたいなこと言わないでください。帰ります、こんな夢に付き合ってられない」
「待ちなさい、あなたに帰る場所あるんですか」
ピタッと体が止まった
そうだ、この世界にも私の居場所なんてないんだ
夢なら早く覚めて
もう十分でしょ?はやく死なせてよ
どこに行っても居場所がないんだから