第2章 学校生活
ここで生活をしていけばいくほどこの話の内容が思い出せなくなってしまい、どんな話だったかなんて思い出せなくなっている
もっといえば登場人物さえ思い出せない、だから私にとってこれはお話の中の出来事だと認識するのが難しくなってきた
「天野さん、ほら集中してください」
「あ、すみません……えっと…」
現実の記憶だけ残る、これは私を苦しめた
消したい記憶は消えず、鮮明に覚えているから外に出るのも精一杯だった
「…すみません、早退します」
“気持ち悪い、ここにいたくない”そんなこと思えば学校にいるのも苦痛で家に帰って閉じこもる
外にいたらまたいろいろ言われる、同じ過去を繰り返したくないから私は家に閉じこもった。外には出ない、出なければ間違えることもない