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大妖怪の恋の行方

第1章 妖怪の孤独の日々


あんず視点

闇の中に閉じこもっても、何も始まらないのは分かってるけどこれまでのことが水の泡にしたくない。

蘇りを私の好きな人は望んでいるの?

私は狐の妖怪に相談してみた。

あんず「私の好きな人は蘇りを、望んでいるのかな?」

何時もは直ぐに返事が返ってくるのに、どうしたのかな? 誰かと話でも?

あんず「ねぇってば聞こえてるなら答えて」

ようやく深い闇の上の方から聞こえてくる。

狐妖怪「奈落は望んでない、伝言だ鏡の守り妖怪から」

望んでない、とりあえず表に出て患者の治療しなきゃ。

私は表に出て、人間の娘姿になり楓村に戻った。

夜になり診療所を閉めて、薬を作ってる途中で鏡が光って変な小さい爺さんが出てきた。

爺さん「美しい娘じゃのう」

私を見つめているが、無視をして夜ご飯を作る。

焼魚を焼いていると爺さんは、私の包丁の手元に来て言う。

爺さん「奈落はな地獄で、償いをしなきゃいけないから蘇りは望んでないらしいぞ」

私は死後の世界など分からないが、確かに奈落が行った行為は地獄行きだ。

あんず「あなたは一体何者ですか?」

爺さん「ワシか? 鏡の守り妖怪じゃ」

すると狐妖怪の声が聞こえてきて、口を挟む。

狐妖怪「この爺さんはどうやら、本物らしい鏡の守り妖怪だ爺さんあの世に行ったのか?」

爺さん「いえいえ、あの後行ってません伝言を言い渡された時の話です」

伝言は蘇りは望んでないと言ったんだ、本人がそう言っていた。

夜ご飯を作り爺さんには焼魚の、人間の一口代をあげて一緒に食べていた。

あんず「天国ってある?」

魚をカケラほどに、小さいハシで摘まんで言う。

爺さん「はい、ありますよ」

言い終わるとそれを口に入れて食べる、私は鏡のことについて詳しく聞きたいと思った。

あんず「どうやったら鏡を壊せるの?」

爺さん「一人を蘇りさせれば良いのです、その際に本人の了承も必要です」

簡単には蘇りは出来そうにない。

過去の話は狐妖怪に聞いたが詳しく聞きたいので爺さんに聞いてみた。

あんず「鏡がうまれた過去の話聞かせて」

ハシを魚に置き、頷きゆっくり口を開いて言う。

爺さん「あれは何百年も前の話です、万葉集が作られていた頃の話よりも前の話です」
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