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大妖怪の恋の行方

第1章 妖怪の孤独の日々


娘は夫に尽くそうと、努力しましたが夫は浮気をしてばかり。

毎日料理を作っていたそんなある日の夏の夜。

娘「よし! 今日は美味しく煮物が出来た!」

娘は煮物をお膳の皿に、綺麗に並べて味噌汁もよそいご飯も用意して食べずに待っていました。

すると戸の方から開ける音が聞こえて、娘は期待をして戸の方に迎えに行きました。

しかし夫はいません、開けたのは野良猫でした。

娘は優しいから野良猫に、しゃがみ込み話し掛けました。

娘「どうしたの?」

猫は娘の近くに来て、お座りをして鳴きます。

猫「ニャー」

小さいから子猫だと、娘は気が付きました。

自分の魚を猫にあげると、猫は首を振ります。

娘「どうしたの? 米がいいの?」

すると猫は前足で、魚の絵を書いてそれを半分にする線を書きました。

猫が現実的にそんな事は出来ません。

娘は魚を半分にして猫にあげると、猫は食べて去って行きました。

娘は猫はきっと妖怪かな? と思い好きな人の生まれ変わりだったらいいなと心の中で思う。

しゃがみ込みんでいた娘は、手に半分の魚を持っていた戸が開いて夫が言う。

夫「何やってんだ?」

娘は立ち上がり頭を下げて言う。

娘「お帰りなさいませ、ご飯ご用意しています」

夫は何も言わずに、ご飯を食べて娘は無言のまま食べていたがさっきの出来事を話をしました。

娘「さっきね猫が魚を半分に、してと絵を書いて私と半分こにしたの」

夫はチラリと娘を見て頷き、言葉は何も言いません。

娘「あの味はどう?」

夫「普通」

やっと口を利いてくれてホットしました。

政略結婚とはいえ夫に尽くす、それは娘には当たり前のことです。

ですが娘はその夜家を出て、海に行き洞窟に行くと家に居た猫がいました。

娘は猫に話し掛けました。

娘「こんな所で何してるの?」

猫は娘を見上げて奥へと行ってしまい、娘は洞窟の入り口で星を見上げる。

しばらくすると後ろから猫の声がしました。

猫「ニャー」

娘は猫の方を振り向くと、口に丸い鏡を加えていました猫は娘の足元に鏡を置き何処かに行ってしまいました。

娘はその日以来鏡を肌に離さず持っていました。

この鏡が『好きな人を蘇りの力をもてば』と強い意思を持ったまま、夫とは子供を作らないまま死にました。

夫は妻が死んだ後に、鏡を封印しました。

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