第1章 妖怪の孤独の日々
姫と男は毎日会っていました、そして恋人同士になりそれを知った父は姫を政略結婚させようとしました。
姫は結婚式の最中に、男は姫と駆け落ちをすることを決意二人は国を抜け出そうとしました。
しかし婚約者が男を剣で斬ったのです、重症を負いその場に倒れこみ姫は無理やり結婚をさせられその夜。
姫は城を抜け出し男に、会いに行きました血の痕は海の近くの洞窟までありました。
姫はそれを追い走り、洞窟に着くと男はもう死にそうで姫は駆け寄り男の手当てをしましたがもう助かりません。
男は姫にいいました『来世では必ず結ばれる、と信じて待ってて下さい必ず迎えに行きます』と言って死んでしまいました。
姫は男が死んだ後追うことなく、懸命に生きて死ぬ間際に鏡を作りこんな悲劇を起こすことがないよう。
恋人同士が離れぬよう、よみがえりの鏡を作りました。
大妖怪「これがよみがえりの鏡が作られた理由」
あんず「姫は最後まで惚れた男のことを思って」
大妖怪「そのようじゃ七宝も思うじゃろ?」
後を見るといつの間にかいた、そして号泣していた。
七宝「男女の仲を引き裂くなんて、卑劣な父君じゃ」
そこまで言う? 私はよみがえりの鏡を七宝に知られてしまったことがまずいと思う。
大妖怪「七宝はあんずの子分じゃろう」
あんず「七宝ついてきて」
七宝「はい」
体が固まる七宝、歩く途中で尋ねてきた。
七宝「よみがえりの鏡ってこの先の森にあるのか?」
あんず「うん」
七宝「あんずはよみがえらせたい人でも居るのか?」
七宝の言葉に考え込み、人間の姿になってしまった。
七宝「すごいのうあっという間に、綺麗なオナゴになるとは」
無視をして先を歩く、七宝は走っていた。
祠に着き裏に行くと鏡はあった、触れた瞬間小さい頃の記憶が蘇ってきた。