第8章 両思い
言われた通り犬夜叉は後ろを見る、俺も同じ視点を見ると大穴が開いていた。
しばらく犬夜叉と殺生丸は戦っていた。
余計に墓はボロボロになった気がするが・・・・。
抜け出すなら今のうちだな・・・。
俺はあの世とこの世の境の扉を抜けて、森に行くと何か踏んでるような気がした。
足元を確認すると、七宝を踏みつけていた。
七宝からどくが気絶してる。
奈落「おい、しっかりしろ」
七宝「う・・・うっ・・・うん?」
目を覚ますと七宝は驚いた顔をして、ため息をついて言う。
七宝「奈落かおどかさんといてくれ」
奈落「何かから逃げているのか?」
頷く七宝は、腰に手をやり偉そうに俺に言う。
七宝「狐大妖怪からじゃ」
つまりは修行が嫌で逃げ回っているってことか。
七宝「しかも弥勒の奴は、あいつの味方するのじゃ・・・奈落は違うじゃろう? ワシの気持ち分かるよな?」
奈落「分からない」
正直に言うと泣き喚くと、遠くから女の声がした。
あんずの声ではないな。
近づいてくる、黒髪に巫女の姿かごめだった。
かごめ「七宝ちゃん! 逃げたらだめでしょう?」
七宝「かごめの鬼ー!」
奈落「逃げてたら、何時までたっても大妖怪になれないぞ」
その言葉にかごめは固まり、俺に近づいてきて言う。
かごめ「そうだよね! 分かってくれる?」
奈落「あ・・・あぁ・・・」
五分後
俺はいつの間にか犬夜叉の愚痴を聞かされていた。
七宝はいつの間にか居なくなっていた。
あんずはどうしてるだろうか?
愚痴なんか言わない・・・弱音も吐かない。
顔が急に見たくなってきた。
かごめ「聞いてる?」
奈落「すまん・・・あんずは今何処だ?」
かごめ「あんずちゃんなら、刀々斎のところにいるよ」
体を宙に浮かせて、俺は刀々斎の住んでる根城に向かった。
溶岩と大きな骨の家が、一つだけあるだけで他は何もない。
中に入るとあんずと刀々斎が驚いた顔をして、あんずが最初に口を開く。
あんず「どうしたの? 消えたと思ったら急に実家にきて」
実家? ということは刀々斎があんずの親?
奈落「かごめにここだと聞いて・・・犬夜叉に決闘を申し込まれて逃げてきた」
あんず「そうなんだ、無事でよかった」
俺の体を心配してくれるのか? 今までそんな奴はいなかったぞ・・・不思議な奴。