第6章 変わりゆく感情
結局行き場がない俺は、前に使っていた拠点の傍まで来てしまった。
中に入ると床は掃除されていた。
綺麗になってる。
明日には新しい拠点を探さないと。
遠くに行ってしまおうか?
誰も見つからない場所へと。
次の日
目が覚めると、俺は以前使っていた拠点にいた。
夢ではないことを実感する。
俺は立ち上がり戦の跡地に行く。
刀が地面に突き刺さっていた。
俺は生きている実感が欲しくて、刀の刃に手をやる。
血が出て痛みが全身に走る。
地面には血が出て、片方の手で押さえる。
誰かが走ってくる音が聞こえる。
こんな時に。
俺は逃げるが、頭がくらくらする。
意識を失い。
呼んでる声がした。
手に何か巻かれてる?
目を開けるとあんずがいた。
俺の手には包帯が巻かれていた。
桔梗は以前俺に同じことをしてくれた。
その時は全身だったが。
あんず「ごめんね」
何がだ?
あんず「現世にいるのはつらいよね」
犬夜叉達に追いかけられる日々の、未来を想像したのか?
あんず「私が望んだせいで」
冷たい何か頬に水が当たった、雨漏りしてるのか?
あんず「ひっ・・うっ・・・」
あんずを見ると泣いていた。
初めてあんずが泣いてるのを、見た気がする。
その後あんずは泣きながら、俺に謝っていた。
何も喋らないでいた。
俺は話す資格がない。
それだけのことをした。
あんずを苦しめた。
殺そうとした。
あんずは怯えて逃げた。
狐妖怪の力を手に入れようと、してあんずを殺そうとした。
次の日
俺は寝ているあんずを起こさず、外に出る。
森の奥に行くと何か、やわらかい物を踏んだ。
下を見ると小さい狐が寝ていた。
狐の子供だ。
目をこすり目を覚ます。
俺はどいて、去ろうとすると狐が騒ぐ。
七宝「あー!」
耳がキーンとする、耳を塞ぎ後ろを振り返り言う。
奈落「何だよ」
後ろに下がる狐、怖がってる。
踏んづけたが、怖がるほどではないだろう。
七宝「な・・な・・」
な? 何が言いたいんだ?
七宝「奈落じゃー!」
狐はどこかに行ってしまう、行った方角は村か。
村?