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大妖怪の恋の行方

第6章 変わりゆく感情


口の中に酒が入り飲み込む、手で壷を口から出して爺さんのところに足元がふらふらしなが行く。

奈落「て・・てめぇ・・よくも俺に・・・」

口がうまく周らなくて喋れない。

爺さんは俺から酒を受け取り、俺は地面にへたり込んで目線に合わせてきて俺に言う。

爺さん「奈落の旦那これで、何時でも望めば現世によみがえれます」

そう言って鏡の中に消えてしまった。

あんずは幼なじみで、小さい頃の記憶はある。

酒のせいで眠くなる。

俺は地面の上で寝ていた。

夢を見た、小さい頃。

あんずと遊んでいた。

雨が降って岩のくぼみに非難して、雷が鳴り俺はびくびくしていた。

今思えば情けない思い出。

あんず「怖いの?」

俺は泣きべそかいて、首を縦にふる。

あんず「もう仕方ないなぁ」

俺を抱き寄せて背中をさすり言う。

あんず「怖くないよ、大丈夫ずっと守ってあげるから」

背中に手を回して着物を握ると、それは消えて俺が抱きしめていたのは冷たくなった母親。

母親を離すと怖い笑顔で言う。

母親「お前を殺す」

桔梗と声が似ていた、お前に殺されてもいい。

お前がいい。

桔梗は天国にいるのだろう、俺が今いる地獄じゃない。

つらい。

どうしてこんな所にいる?

答えは分かっていた。

自分が犯した罪は。

知り合いもいない地獄。

悲鳴の方角に行っても、誰もいなくて。

走っても誰もいない。

それが三年間続いてる。

あと何年地獄にいればいい?

目を覚ますと紫の霧が、目の前に立ち込める。

手元になにかある。

蘇りの鏡の分身。

あの爺さんが置いて行った物だ。

鏡には現世が映っていた。

声は聞こえない。

あんずが男性と一緒に、話しをしている。

満面の笑顔であんずは男性と話しをしてる。

お見合いか。

人間だろうか?

見た目は人間に見える。

あんずが懐から鏡を取り出し、首を傾げてる。

すると爺さんがあんずに、何か話しをしてる。

ろくでもないことだろう。

ドサドサと音がして、目の前には大量の紙と机と筆。

書き物をして二日が経った。

三日目で書き物が終わると、自然と消えてなくなる。

手から血が出ていた。

筆には針が刺さっていた。

それでも死なないのは、地獄だから。

時間が経過すれば直る。
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