• テキストサイズ

大妖怪の恋の行方

第6章 変わりゆく感情


奈落視点

地獄は悲鳴が絶えない。

耳を時々塞ぎたくなる。

着物の懐から鏡を取り出し、あの爺さんに貰った鏡を見る。

鏡が光り爺さんが出てくる。

狐妖怪に反対されてるのに、よくこりもせず来るなぁ。

爺さん「奈落の旦那」

奈落「何だ?」

鏡を懐に戻そうとすると、慌てた顔で言う。

爺さん「あんずちゃんが、お見合いするそうです」

奈落「それがどうした?」

俺に関係ないことを言われも。

爺さんは俺が持っていた、鏡を奪い取り現世の様子を俺に見せた興味もないのに。

あんずは花畑で殺生丸といた。

風の音が聞こえてくる、前に俺だけが見た時は音が聞こえなかったのに。

奈落「音が聞こえるのは?」

爺さん「これはワシの力です」

あんずは決意をしたのだろうか?

真剣な目をして殺生丸に言う。

あんず「私・・・」

はっきりしない奴だなぁ、付き合うなら言えよ素直に。

あんず「私は好きな人がいます」

殺生丸の後ろにいた邪見が口出しする。

邪見「殺生丸様でしょう? まどろっこしい」

俺もそう思う。

殺生丸「邪見下がれ、あんず続きを話せ」

相変わらず上から目線の奴だな。

あんず「私の好きな人はこの世には、いません殺されました」

あんずは死に人が好きなのか?

この世にいないなら、新しい恋でもすればいいだろう。

殺生丸「誰だ?」

あんず「口外しないと約束してください」

殺生丸は首を縦にフリ答える。

死んだ人誰だ?

そこまで思いやるってことは、俺みたいにひねくれた奴じゃなさそうだ。


あんず「私の好きな人は・・奈落です」

一瞬耳を疑った、横にいた爺さんを見るとニヤニヤしていた。

殺生丸「あの悪党?」

あんず「はい」

邪見はあんずに近づき言う。

邪見「殺生丸様の交際を断り、好きな人があの悪党だと?」

あんず「はい、そうです」

それでも俺は・・・桔梗のことが。

爺さんは現世と繋がる鏡を、閉じてもう見えない。

あんずが以前俺が拠点に、していた所を掃除をしていたのはそうだったのか。

お見合いをすれば少しは前向きになる。

俺のことなんて忘れる。

どこかに行こうとすると、爺さんが後ろから大きな声で話しかけてくる。

爺さん「奈落の旦那!!」

振り返るり口を開いた瞬間、何かが口に入る。
/ 48ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp