第1章 見守る -牛島若利-
音羽 side
そしてついに夏祭り
お母さんに頼んで着付けて貰った浴衣で待ち合わせ場所に向かうと、そこには若利の姿しか無かった
牛島「音羽」
『若利くん…覚は?』
牛島「天童は先程お腹が痛いから行けないと連絡があった」
あいつ!俺頑張るってそういう事だったのか~!!
『そ、うなんだ…』
牛島「…天童と回りたかったのなら今日はやめておくか?」
『え?ううん、全然、そんなんじゃなくて…』
牛島「なら、行くか」
『…うん』
部活に入ってからは覚を含めた3人で過ごすことが増えていたから、こうして2人で話すのは部活での多少の会話を除けば入学初日以来かもしれない…
牛島「浴衣」
『へ?あぁ、着てみたんだ…』
牛島「…似合ってるぞ」
『え?あ、あり、がと』
えぇ!?嘘でしょそういうこと言ってくれるタイプなのえ!?
牛島「どうした、顔が赤いが」
『え?いや、ちょっと暑いなぁ~って!全然大丈夫!』
牛島「そうか、かき氷でも買うか?」
『あ、うん!食べたい!』
そんなこんなでお祭りを堪能したところで、花火の時間が近づいてきた