第1章 見守る -牛島若利-
音羽 side
最初は知ってる人が若利だけだからという理由で若利のことを目で追っていた
それが次第に違う理由で目で追っているのだと気づいたのは、高校1年の夏のこと
いつものように練習をしている時、突然覚からこんなことを言われたのだ
天童「音羽ちゃんってさーいつも若利くんのこと見てるよネ」
『え?そうかな』
天童「うん、見てるね~」
『まぁ若利くんはクラスメイトなだけだよ』
天童「えー?ただのクラスメイトなら獅音もそうじゃん」
『うん、そうだね、獅音くんのことも見てるよ』
天童「ううん違うよ~音羽ちゃんが若利くん見る目と獅音見る目は全然違う」
『?具体的に』
天童「若利くん見てる時の目は恋してる目だネ」
『はぁ!?』
牛島「どうかしたか音羽」
『あ、いや、なんでもない全然大丈夫』
牛島「そうか」
『ちょっと変なこと言わないでよ覚!』
天童「え~?その反応完全に図星じゃん!」
『いや、ないってほんと』
天童「そうかな~?音羽ちゃんが気持ち認めるなら俺頑張っちゃうんだけどな~?」
『…なにを?』
天童「ふふ~ん、夏祭りデート用意しちゃうヨ!」
『え?どういうこと?』
天童「それはね~…」
『…認めますよろしくお願いします』
天童「んまっ!りょ~かい!覚くん頑張っちゃうネ」
こうして私は若利への想いを認めたのだった